曖昧な論拠で効用を謳ってとにかくオススメするアフィリサイト、無に帰ってほしい

少し前にこんな記事を書いた。

この記事を書いたからか、私自身がなかなかツイッターを追っている暇がなくなったからか、最近はそれほど目につかなくなった。
ただ、目立たなくなった分、数少ない該当ツイートへの嫌悪感が以前より強くなってしまった。
最近では「あ、それっぽい」と思ったアカウントは即フォローを外すようにしている。

そんな感じでTLを追っているが、気まぐれに宣伝されている記事を読みに行くこともある。
文章量の差はあれど、拾ってきたであろうデータを並べて「○○はいいよ!おすすめ!」と結論を出し、アフィリエイトリンクが貼ってあるのが定型である。
体裁はきれいだし、読みやすくもある。サイトによっては凝った作りにもなっていたりもする。
が、何だろう。味もにおいもしないものを食んでいる気分になるのは私だけだろうか。

記事のジャンルによっては、データの信憑性と判断の正誤がとても気になる。
正誤が怪しいどころか、読者が最終判断に至るまでにミスリードをしていることすらある気がする。
アフィリエイトメインのサイトではそんな印象を受けることが多いのである。

その記事、ソースは?

自分がゼロから考え出した理論以外(そんなもの存在しないと思うが)、必ず論拠となるデータや理論があるはずである。
ジャンルにもよるが、アフィリ系サイトはこの辺がいい加減なことが多い。

デジモノ系はSPECが公式に展開されていることが多いし、実測もできる。
同様の機能を機種間で比較するといった方法が取りやすく、数字もあげてくれているサイトが多いので割と安心である。
(逆に言うと、数字やデータがなく、口コミだけでお勧めしているサイトは信用に値しないと思う。)

データの正当性という点では真逆の主張になるのだが、どんなジャンルでも「体験談」という体で書かれているものはそこそこ信用できると思っている。
それは記事に「個人差」という誤差が暗黙のうちに含まれているからである。
個人差があると知った上で記事を読めば、同じ結果にならないリスクも引き受けた上で判断ができる。
当然のことながら、記事内容に嘘偽りのないこと、「正しさはわからない、同じ結果は保証できない、でも自分はこうだった」というのが明記されていること、最終判断を読者に委ねることは必須で、どんなものも褒めているようなサイトはもちろん除外である。

個人的に気になるのは、やはり健康・美容系の記事だ。
この手の記事は需要が高いため、アフィリエイトでも「稼げるジャンル」という認識のようである(詳しくは知らない)。
こういう状況だからか、論拠の提示されない肯定的主張がいたるところで見られる。
ひどいものだと「売れているということは効果があるから!」という論理でダイエットサプリを勧めていたりする。
しかもそういう記事が検索の上位に上がってくるのだから、何だかもう闇としか言いようがない。頼むよgoogle先生

素人が*1調べているから仕方ないのだけど、それでも書き方はある。
このデータはどうやって算出したのか、どういう理論に基づいているのか、参考文献は何か(論文の名前や、参考URLなど)、そういったことを明記しないのに「こういう仕組みだからこの商品は効果があります!」などと主張するのは、自らその理論と効用の信憑性を下げているようなものだと思うのだが、どうだろう。

読む側に判断することが求められる

こんな状況だから、読む側にも色々知識が求められる。
水素水などその典型と言えるだろう*2

まずその情報の真偽を疑う。
つまり、調べる項目によっては「ネットリテラシー」が求められる状況になっているということなのだが、その基礎となるのが義務教育レベルの勉強なのではないかと感じている。
大人こそ小中学校の復習をした方がいいのかもしれない。
特に理科なんかは中学レベルの知識でも結構なレベルでフィルタリングできるのではないかと思う。

結局「売りたいだけ」なんだろうな

これは情報商材系も含めての話だが、信じて購入した人が「効果がない」と知った時の落胆、売っている側はまったく想像していないのだろう*3
もちろん「購入する」と判断したのはその人だし、法律的には販売責任はないのかもしれない。
が、やはり「良心のないやり方」は「良し」とはできない。
良いものしか存在してはいけないというわけではないが、個人的には早々に無に帰してほしいレベルである。


お金自体はもちろん、お金を得ることも悪ではないのに、どうしてお金が絡むと人から「奪う」ような事例が多く目につくのだろう。
もっと人に楽しさや幸せを与えるやり方、あると思うのだが。
この手の安易なやり方が通らなくなり、真摯にやっている人のサイトが評価されるような仕組みになるといいなあと切に願っている。
頼むよgoogle先生

*1:ひどいと企業でも同じことやってるけど…

*2:分子構造を変えているものは論外だが、圧力をかけることで水に無理矢理水素を「溶かす」ことは可能なのだろうか。それはつまり「水素」という形のまま維持して、水素水溶液を作るということなんだけど… できたところで、外圧が弱くなればすぐに(気体に?)戻ると思うんだけど。炭酸水とはワケが違うよなあ。

*3:例えば高齢の方を集めて説明会をしている、すぐになくなる健康系ショップ。闇だ。